経営者として、企業経営のための「強いビジョン」を掲げることはとても大切です
しかし、現実的な面を考え、明確なビジョンを掲げることに躊躇してしまうケースが多いようです。
責任のある立場だからこそ、
「そんなお金は無いから無理」
「今の規模だとそれは不可能」
と、現実的な視点を持ってしまいますよね。
そんな中でも、強いビジョンを持つためには、どうすればいいのかをお伝えします。
目次
制約を取り払って考えてみよう
経営者として、現実的な視点で物事を考えるのは、別に間違ったことではありません。
しかし、現実を考えすぎるがあまりビジョンを設定できない場合は、一度、現実面の制約条件を取り払って考えてみてください。
ビジョンとは、「現実的には無理なこと」と現時点では考えているようなものでも良いのです
そこで、現実的な障害や制約を取り払って考えてみましょう。
たとえば「お金がないからできない」と考えているのであれば、「もしもお金があったとしたら・・・」と考えてみます。
「ウチには優秀な社員がいないから、売上がアップしない」と考えるよりは、「もし優秀な社員がいると・・・」と考えます。
「~~がないから・・・」といった、現実的な制約を取り払い、想像でもよいので「もし~~だったら・・・」と考えた時、ビジョンにつながるような自分の想いが見つかるはずです。
「お金がないから無理だ」と思うよりは、「お金があれば、こんなことをしてみたい」と考えること。
「優秀な社員がいたら、こんな事業をやってみよう」と考えること。
もしかすると、「~~がないから・・・」という制約は、自分に対して言い訳をしているのかもしれません。
そこで「もし~~だったら・・・」という前向きな思考を持ってみてください。
ビジョンを持つために必要な「構想力」とは?
強いビジョン設定のためには、「構想力」が求められます。
理想を掲げ、その理想実現のためには何が必要で、今の自分や自社には何が足りていないのか。
その構想力によって、ビジョン設定から目的の到達まで見えてくるでしょう。
構想力で大切な「想」
構想力の「想」という字は、そのとおり「想う」という意味です。
自分自身がどのようなことを想うのかによって、未来は変わります。
ビジョンを設定するうえでの構想は、多少の願望や、今の時点では現実的ではないことが入っていても構いません。
強い想いを持っていれば、そのビジョンはいずれ叶います。
つまり、どのようなビジョンを「構想」するのか、その力こそ成功のカギを握っているのです。
自分自身と向き合うことでビジョンが生まれる
自分の想いは、自身の心の中に眠っています。
そこで、自分自身と真剣に向き合ってみてください。
自分はどうあるべきか。
自身のスタンスはどうか。
そして、自分が心から願っていることとは何なのか。
これらを真剣に考えてみることで、心の中に眠っている、本質的な答えが見えてくるでしょう。
もちろん、様々な人からアドバイスを受けることも、自分の中にある想いを引き出してくれる、よいきっかけになるかもしれません。
ビジョンとポジショニング
力強いビジョンを持つためには、戦略的なポジショニングの確立も重要です。
ビジネスにおいては、他に競合相手がいない、価格競争が起きることのないようなポジショニングを見つけることが大切。
そこで、強いビジョンを設定するために、まずは自社の商品やカテゴリーに関して、ポジショニングの戦略を思い描いてみるとよいでしょう。
企業の戦略とは、いわば競合しないポジショニングの確立です。
競合相手が多ければ多いほど体力を消耗しますし、顧客から選ばれる可能性も低くなってしまいます。
無駄な戦いを避けることは、社会的な「役割分担」でもあります。
正面からぶつかってお互いが疲弊するのではなく、戦いを避けて役割を分担してビジネスを行ったほうがよいのです。
戦略に基いたビジョン設定とは?
ビジョン設定のためには「構想力」が求められると述べましたが、当然のことながら現実的な問題を避けてはいけません。
現実的な問題をふまえたうえで、戦略的なポジショニングを確立する必要があるのです。
競合が強ければ強いほど、体力だけを消耗することになります。
一方、他に競合がいなければ無駄な体力を消耗することなく、自分たちの利益を拡大できます。
そのために必要なのが「戦略」です。
相手に勝利するための手腕ではなく、相手とぶつからないための手腕。これを覚えることによって、会社の「無駄なリソース」がなくなります。
ビジョンを設定する際は、戦略的ポジショニングにも注視しておきましょう。
まとめ
強いビジョン設定と、戦略的なポジショニング。
この二つが揃った時、ビジネスは大きく羽ばたくためのスタートを切ることになります。
ビジョンを踏まえての戦略的ポジショニングを意識し、独自のスタンスを確立してください。