商品開発

「強み」を生かした商品を開発していますか? 客観的強みと主観的強み

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ビジネスで売上が下がった時は、どうやって売るかという「売り方」に翻弄されてしまうのではなく、「売る商品・サービスそのものを強くすること」に意識をおくことが重要です。

売上を伸ばしたいのならば、ブランディング戦略を推し進め、競合他社を圧倒するような自社独自の「カテゴリーキラー」となる商品を生み出すことが必要不可欠です。

まずはどの企業も、ブランディング戦略から始めなければなりません。
ブランディングによって「カテゴリーキラー」を生み出したら、次はカテゴリーキラーを「カテゴリーブランド」へ成長させていくことを意識しましょう。

中小企業において、カテゴリーキラーのカテゴリーブランド化は、企業に大きな成果が上がるだけでなく、長期的な成長と多くのメリットをもたらします。

そこで、カテゴリーキラーのカテゴリーブランド化についてご説明します。
キーワードは「強み」です。

商品 強み

カテゴリーキラーは1つだけではダメ

まず、一度カテゴリーキラーを生み出しただけでは、企業の成長発展はいずれ低迷していくでしょう。
ブランディング戦略においては、カテゴリーキラーを生み出すことができたら、次にそのカテゴリーに燦然と輝く「カテゴリーブランド」を築き上げることが重要になります。

企業が、1つのカテゴリーキラーのみの売上に頼るのは、あまりにも危ういものです。
対して、「カテゴリーブランド」を築くこととは、基礎がどんどん安定していくこと。
1つの大きな売上を誇るカテゴリーキラー商品となる柱があることにより、商品自体が脚光を浴びることになります。

商品 強み 売上

また、カテゴリーキラー商品やサービスは大きく安定的な売上をもたらすので、一時は素晴らしい会社、事業に成長しているように錯覚してしまいます。
しかし、永続的な売上にはなりません。

1つのカテゴリーキラー商品だけでは、顧客ニーズや環境の変化、競合他社の出現によって、あっという間に足元をすくわれてしまうことも、多くあります。

企業が安定して成長していくためには、1つのカテゴリーキラー商品だけではなく、いくつかの太く頑丈な柱を作り、群としての「カテゴリーブランド」を形成していくことが重要です。

カテゴリーキラー商品がカテゴリーブランド化できると、その業界における代表的なブランドとしてのポジションを築いていけるようになるでしょう。

カテゴリーブランドを作れない会社は衰退していく

カテゴリーキラー商品をカテゴリーブランド化できない企業は、いずれ売上が低迷して衰退していきます。

あるデータによると、起業した会社は10年で95%が消滅し、20年で99.7%が消滅しているそうです。

そんな中、創業100年までいかずとも、20年、30年と歴史がある企業ですら、社会的信用がある反面で古い組織体質が足を引っ張り、新しい取り組みが遅れがちになるというデメリットもあります。
すると、市場環境の変化への対応が出遅れてしまうという可能性があるのです。

商品 強み 衰退

成長し生き残っていく会社は、顧客のニーズと時代の流れを常に意識したブランディング戦略により、、常にカテゴリーキラー商品を生み出しながら、カテゴリーブランドを確立させています。

ブランディングのために経営者が知っておくべき2つポイント

では、「カテゴリーブランド」を作っていくためには、どのようにすればよいのでしょうか?

それには2つの重要なポイントがあります。

3つ以上の商品を開発しているか?

1つ目のポイントは、単発でのカテゴリーキラー商品の開発で終わるか、同一カテゴリーで3つ以上のカテゴリーキラー商品の開発を行っているかです。

もし、様々なカテゴリーに手を出し、それぞれ単発で商品の開発を乱発しているのであれば、そこで生み出された商品がカテゴリーブランドとなることはないでしょう。
まずそのことを認識してください。

自社の強みを生かした商品か?

2つ目のポイントは、自社の強みを活かした商品開発を行うことです。

言葉だけを見れば当たり前のことを言っているように聞こえますが、果たしてこれができている企業がどれだけあるのでしょうか。

10年間、300社以上のコンサルティングを行ってきたなかで、自社の強みを生かすことを意識して商品開発をしている会社は、非常に少ないのが現状です。
もちろん、どこの企業も「強みを意識して開発している」と言いますが、どこも自社の強みを正確に把握できていないケースが多いので、的外れな商品開発になってしまうのです。

まずは自分が思う「強み」を疑おう

では、「自社の強みを正確に把握できていない」とは、一体どういうことなのでしょうか?

「自社の強み」とは、他者が認識し、評価していることが重要です。
要するに、自分が考えた強みとは「1人よがりの強み」である可能性が高いということなのです。

経営者であるあなたが考えている強みは、本当にあなたの会社の強みですか?
他者が本当に認め、評価している強みですか?

まずは、あなたの概念をいい意味で客観的に疑ってみましょう。
このことを今一度考えてほしいと思います。

私は、他者が評価した強みを、改めて強く認識してもらうために、「強み」の上に言葉を足した「客観的強み」という言葉を造っています。
一方、「客観的強み」に対して、自分だけが思っている1人よがりの強みを「主観的強み」と呼んでいます。

私たちがコンサルティングをして成果を出している全ての企業に対しては、「客観的強み」を徹底的に検証していくことから始めてきました。

商品 強み ブランディング

まずは、自社の強みを正確に把握することから始めないと、商品開発のポイントがずれてしまうのです。

正直なところ、相談に来られる企業のうち、8割の企業は自社の強みを正確に把握できていないという状況です。

もしも、強みを活かせないままに一生懸命に商品を開発してしまうと、商品やサービス提供をしたとしても、他社から容易に真似されてしまうことになるでしょう。
その結果、価格競争に巻き込まれてしまいます。多くの企業は、この繰り返しで時間とお金ばかりが出て行ってしまい、経営が悪化しています。

あなたの会社の強みは、本当に他者から評価された「客観的強み」であるかどうかを、ここで慎重に確認してみて下さい。
自社の客観的強みを発見することは、「カテゴリーブランド」を築き上げるうえで、とても重要なポイントになるのですから。

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